夢・創造人だより

Vol.01 プリキュアシリーズ 玩具企画人

今回お届けするのは、『デリシャスパーティ♡プリキュア』の商品企画担当者からのお手紙。「かわいいものが好きと思う心はいくつになっても変わらない」というメッセージとともに、プリキュアシリーズ19作目となる変身玩具「にぎにぎ変身!おしゃべりコメコメ」の企画・開発秘話をご紹介します。

  • Vol.01 プリキュアシリーズ 玩具企画人
  • 変身なりきり遊びだけでなく、
    いつでも一緒に過ごしてもらえるものを作りたかった

    いつもプリキュアシリーズを応援してくださっている皆さん、初めまして。バンダイでプリキュアの商品企画を担当している山口です。プリキュアシリーズでは毎年いろんな変身玩具を展開していますが、『デリシャスパーティ♡プリキュア』でこだわったのは、一緒に変身遊びができるぬいぐるみ。プリキュアとしてのなりきり遊びはもちろん、子どもたちの日常生活でもお世話したり、おしゃべりしたり、いつも一緒に過ごしてもらえるようなものを目指しました。従来のシリーズでは変身玩具を持ち運べる別売りのキャリーバッグも通例でしたが、今回は商品そのものにベルトがついていて、子どもたちの洋服やバッグなどに直接着けて持ち歩いてもらえるところがポイントになっています。

    『デリシャスパーティ♡プリキュア』は作品のテーマが「ごはん」(食べもの)ということで、変身玩具も子どもたちにわかりやすい、マネしたくなるような「おままごと」のお料理アクションを盛り込みました。作品に登場する、お米のエナジー妖精のコメコメの場合は「にぎにぎ」というおむすびアクション。パンのエナジー妖精のパムパムなら具材をパンではさむサンドイッチアクションといったものです。これに加えて、エナジー妖精の姿が変わるフォームチェンジの仕掛けを用意したことが、ぬいぐるみ型の変身玩具としても過去にない試みになっています。企画面ではコメコメの「お米」なら「おむすび」のアクションにはすぐ行き着くことができたのですが、パムパムの「パン」や、メンメンの「麺」をどういったお料理アクションにするかで、アイデアにとても悩みました。真似したくなるようなアクションだけでなく、フォームチェンジ後の姿も映えること。さらに子どもたちが扱いやすいようにサイズもできるだけ小さく、と、技術やコストの制限がある中で設計担当、EL(電気・ソフト)設計担当に協力してもらいながら、とてもこだわりました。コメコメの場合は、「おむすび」感のあるボアの生地の種類は開発の最後まで拘りを追求したところです。

  • 子どもたちが本当に好きなものを、
    自分が一番かわいいと思えるデザインで届けたい

    『デリシャスパーティ♡プリキュア』の商品企画が始まったタイミングは、まさにコロナ禍の真っただ中。こうして子どもたちがお友だちとなかなか遊べない状況下でも、親子や家族で一緒に楽しんでもらえるもの。そして作品のテーマである「ごはん」から、プリキュアを見てマネしたい、料理をしてみたいと思ってもらえるようなおもちゃが今年の目標になりました。お料理アクションを盛り込んだ変身玩具シリーズはもちろんですが、クッキングで実用的なエプロンや、コメコメの形のおむすびが作れる型なども商品化しています。このほか、実際に食べられるお菓子として、宝石のようなキラキラした見た目にこだわった「Pretty Holic Sweets」も新たに展開していますので、お友だちへのプレゼントやご家族で一緒に楽しんでいただけたら嬉しいです。

    私が商品企画をする中で大事にしているのは、今の子どもたちが実際に好きなものは何か、どんなものが流行っているのかをちゃんと調べること。その上で、たくさんアイデア出しをして一番かわいいと思えるデザイン、ワクワクする仕様で皆さんに商品を届けたいです。子どもたちに好きになってもらえることが第一ですが、「かわいい」と感じる気持ちはいくつになっても変わらないと思うので、プリキュアを見て育ったという方、大人の方にも新鮮に楽しんでいただけるようなおもちゃを作っていけるよう、これからも頑張ります!

  • Vol.01 プリキュアシリーズ 玩具企画人

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