バンダイ深掘コラム「夢・創造人」

2020年11月20日

Vol.13 「キャラパキ」シリーズ企画開発人<後編>~バンダイならではのお菓子の追求~

バンダイのオリジナルIPお菓子としてヒットしている「キャラパキ」。後編ではキャラパキを生み出したキャンディ事業部 菓子事業チームの片野裕太と、シリーズを発展させている横山七美に、それぞれがバンダイに何を想って入社したのか、そして仕事を続けていくなかで得たことについてフォーカスしたい。 >>前編はこちら

片野の挑戦
~遊びとおいしさで新しい価値観を~

片野は、菓子メーカーから転職しバンダイに入社した。菓子メーカーでの “おいしさ”にこだわるという大事なテーマを突き詰めるやりがいのある仕事を経て、バンダイへは、キャラクターとお菓子を組み合わせる仕事の楽しさや、バンダイらしい新しい菓子の開発に挑戦したいと思い入社した。また、バンダイの「同魂異才」—「楽しいときを創る」という魂を共有しながら、社員一人ひとりがそれぞれの才能を発揮してほしい、という言葉に共感し、「自分もなにか力になれるのではないか。」という気持ちになったことが入社の決め手となった。

片野は「バンダイの菓子とは何だろう?」というポイントを考えていく。キャラクターとお菓子の楽しみの融合、世界観の表現など難しさを感じることも多いが、バンダイの「エンターテインメント」というテーマに強く惹かれた。大手のお菓子メーカーの商品と勝負する際に、生産の技術や、緻密に計算された味わいで勝負するのは難しい。強いて言えば、子どもをターゲットとする以上、そこをフォーカスするのは違うのではないかと考えた。「エンターテインメント=楽しさや面白さ」をお菓子と掛け算することでバンダイならではの他社が切り口としない角度からのお菓子ができるのではないかと考えた。

子どもをターゲットにする面白さと難しさ、
ヒットメーカーのプレッシャー

キャラパキのヒットは片野に「お菓子に遊びという要素を入れると、こんなにも多くの人々に受け入れられるのか」という驚きと気づきをもたらした。そこから片野は『釣りグミ』という釣り遊びの要素を入れたお菓子を生み出した。トレーからグミを剥がすアクションを釣りに見立てたお菓子はまたしてもヒットする。「キャラパキの次は?」というプレッシャーを見事跳ね返しての成功となった。

前職では主婦層に向けてお菓子を作っていたが、今は子どもたちへ「遊び」というこれまでなかった楽しさを盛り込むように心がけている。商品を企画するうえで、「子どもが喜ぶ遊びとはどういうものだろう」ということは常に問い続けている。自分の開発した商品を、「子どもがいますごくハマっている」という感想を聞くのがとても楽しいという。

遊びのみにフォーカスするのではなく、「食べる工程で自然と発生する作業を遊びにすることが重要」というのが片野の想いだ。「遊ぶだけでなく、食べて欲しい」というところにこだわりがある。片野は「バンダイをもっと存在感のあるお菓子メーカーにしていきたい」という目標を実現すべく、「遊びや楽しさ」をフックにした「おいしいお菓子」を今後も作り続けていきたいという。

管理部門から企画へ。
自分が何を生み出すか挑戦を

横山はバンダイ入社後、お客さまからの相談を受け付ける部署に配属された。バンダイとお客さまを取り持つ仕事であり、バンダイ全体を俯瞰できる部署だった。

事業部とのかかわりも多く、自分がどこでどんな仕事をしたいかが具体的に見えてきた。そのなかで「お客さまの口に届く商品」と真摯に向き合うキャンディ事業部は特に印象に残り、部署異動の希望先となった。その後配属されたキャンディ事業部では、まず食品の品質管理業務を任されたが、「何かを作りたい」という想いを持ち続けていたという。「開発スタッフの創造力は本当にすごい。自分にそれができるのかという葛藤はありましたが、一度自分で商品を生み出したいと思っていました」と横山は語った。

バンダイのファンを増やせるか?
独自のアプローチから生まれる企画

横山の手で生み出され大きなヒットとなる『キャラパキ 解体図鑑』以外にも横山には印象に残るお菓子がある。異動して間もなく、とあるアニメに登場するお菓子を担当したのだ。オープニングで実際にキャラクターがそのお菓子を食べるシーンが描かれ、劇中でも印象的な小道具として登場する。先輩からは「こんな経験は滅多にない」といわれたという。
キャラクターは作品のファンにとってどれだけ大事か、そのコンテンツに寄り添うお菓子開発はどうやって行うのか、ということを学ぶきっかけとなった。

横山が仕事でこだわっている部分は、かつての上司が何度も口にしていた「バンダイのファンがそれで増やせるのか?」という言葉。お客さま相談での真摯な対応、安全な商品、楽しい商品……さまざまな事柄を通してバンダイのファン、信頼を増やすことができる。企画でもお客さまに喜んでいただける商品を生み出したいというのが、自分の原動力だ。お客さまへ向けた気持ち、これを核にして自身の経験を活かした商品作りをしていきたいと横山は語った。

それぞれのスタイルで追い求めるバンダイのお菓子

ユーザーへのメッセージとして片野は「バンダイが生み出す“エンターテインメント菓子”は<おいしさの追求>という基本的な姿勢を持ち続けながら、新しいものを常に生み出していかねばならないと思っています。お子さまが楽しみ、喜ぶだけでなく、大人の方まで面白がる、そのアイデアに感心する、そういうお菓子を生み出していきたいと思います。」と語った。

横山は「『バンダイは玩具メーカーじゃないの?』ということはよく言われますけれども、お菓子の品質・味に対してもとことんこだわっているということを皆さまに知っていただきたいと思います。是非バンダイのお菓子を食べていただき、私たちのこだわりを感じてもらえればと思います」とコメントした。

©BANDAI

キャラパキ公式サイト:
https://www.bandai.co.jp/candy/camp/charapaki/

バンダイ キャンディ公式サイト:
https://www.bandai.co.jp/candy/

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